今日のグルーヴ〈368〉
あらゆるものがデジタル化され、クラウド化されつつあるが、現状は非常に便利である。結局は使い勝手の良いものが残るのであろう。
音楽がクラウド化され、ストリーミングサービスという方法で、我々は音楽を以前とははるかに超えた種類と回数で聴くことができるようになったが、おそらく、このやり方が終着点なのではないか。
レコード、CD、mp3、と音楽配信は進んで来たが、一番負担のかからない方法があるならば、誰もが、そこに自然と移行してしまうだろう。
アメリカでは、昨年の売り上げの内訳は、大雑把に、ストリーミング、ダウンロード、CD等、それぞれの割合が5:3:2くらいであるという。
すでにストリーミングが過半数を超える勢いである。
さて、我々は、この数十年間に、様々なメディアの登場に振り回されてきたが、ストリーミングが登場して定着しつつあるなかで、今後、多少の変化はあっても、この方式は継続されるように思えてならない。
つまり、デジタル化に次いでクラウド化によるパラダイム転換を認識することが、あらゆる世界にとって最も重要なことになるだろう。
思えば、この30年ほど、コンピュータを中心にあらゆる広義の意味でのメディアの疾風怒濤の時代であった。
電話一つとっても、ダイヤルからプッシュになり、携帯になり、スマホになった。スマホになる時点で、電話にはコンピュータの要素が組み込まれ、アラン・ケイが提唱したダイナブックを実現し、さらにそれ以上の性能が組み込まれた。
今後、細部の変化はあっても、デジタル&クラウド化がもたらす計り知れない恩恵は、後世から見て、21世紀の産業革命と呼ばれるのではないか。